ひとり、部屋で「はっぴいえんど」を聞く。
「春よ来い」がひびく。
「12月の雨の日」がささる。
「はっぴいえんど」が沁みる。
自分の持っていないもの・・・
お金、恋人、常識的な親、仕事、旦那、家庭、才能、美貌、愛嬌、
それを持っているからイコール幸せ、とは言えない。
何を欲しがるか。
何をもって幸せとするか。
焼き芋のにおいで幸せな気もちになれる。
「ヤマザキランチパック」とプリントされたタオルハンカチで笑える。
「明石家サンタ」が見られないクリスマスがさみしい、と思う。
お正月を楽しみにする心がある。
学校の窓枠を見て「綺麗だな」と思う余裕がある。
(さびついて、くすんでいるけれど。)
好きな歌がある。
会いたい人がいる。
笑える。
こういう日々こそが「欲しいもの」じゃないか。
結構、幸せじゃないか。
*
むかし6年間一緒に過ごした人と
一緒にいなくなってから6年以上経つ
ということに思い至る。
思い出すことも殆どなく
むしろ思い出さないようにしてきた6年間のこと。
かわいそうな6年間。
その後の6年間、いろんなことがあった。
6年間とはそんな年月だ。
その間の6年間もいろんなことがあった、ということ。
そんなに長くもないけれど、
そんなに短くもない。
戻りたいとかしがみつくとかではなくて、
ただその時間があった、ということを認識してあげたい。
ちゃんと、連れていってあげたい。
この先の私の進む道に。
*
ハンカチは1枚1元(約15円)でした。
衝動買い。