出発の日

2007年8月27日。

出発の日。

「面倒だから行かない」と言っていた母親が

見送られるのが苦手な私が友人の見送りをすべて断ったと聞いて

「じゃあ、行こうかな・・・」などと言うので来てもらった。

家を出る直前に餞別をくれる。

「本当は渡したらすぐ帰ってこなくなるから迷っていた」と言って、くれる。

父親に車で最寄り駅まで送ってもらう。

へそ曲がりな父親は「じゃあな」でおしまい。

母親とふたりで成田空港まで。電車で。

電車内では疲れでウトウト寝てしまう。

母親はひとり起きている。

中国関係の便がすべて遅れている。

学校に出迎えを頼んでいるが・・・何とかなるだろう。

荷物が重い。面倒なので超過料金を払う。

その分母親を待たせてしまうが「いいよ、いいよ」と。

そういうタイプではないのだが。

昼食をとる。

大好きなタイカレー。でも半分しか入らない。

朝もあまり食べられなかった。でも半分しか入らない。

自分が母親を改札まで見送って終わり、と思っていたが、

母親が最後まで見送ってくれるという。

「早く勉強終わらせて早く帰ってらっしゃい」

と言って、最後まで手を振ってくれる。

税関では後ろの中国人のおばちゃんのグイグイ押してくる攻撃に

負けないように頑張っていたが、それを越えたらーーーーー

涙がポロポロと出てくる。止まらない。

不安とか、心細いとか、寂しいとか、後悔とかじゃなくて、

わがままを通して、心配させて、応援してもらって、

ゴメン、アリガトウ。

という親への感謝の気持ち。多分。

しかし免税店をポロポロ涙をこぼしながら眺め、

や普段使ってるものよりよっぽど高いし、なんて思う。

(こういう冷静な自分もやっぱりいる。)

到着まで、この冷静さも持ちつつ感傷的な自分は続く。

出発の日の画像